レジリエンスとは、困難に直面しているときやその後に、状況に適応し、回復しながら生活を続けていく力と、そのプロセスを指します。ある程度の安定を取り戻すこと、支援を求めること、計画を見直すこと、起きた出来事を整理すること、対処できる課題に取り組み続けることなどが含まれます。

レジリエンスがあるからといって、いつも前向きでいられるわけでも、つらさを感じないわけでもありません。すぐに立ち直ることや、すべてを一人で抱えることも、レジリエンスの条件ではありません。以前とまったく同じ状態に戻るのではなく、形を変えながら生活を立て直していく場合もあります。粘り強く続けることが役立つときもあれば、立ち止まる、助けを求める、安全でない環境から離れるといった対応が適切なときもあります。

レジリエンス、コーピング、回復、成長はどう違う?

これらの概念には重なる部分がありますが、困難に向き合う過程のそれぞれ異なる側面を表しています。

概念 主に指すこと 日常での例
コーピング 目の前の負担やストレスに対処すること 育児の手助けを頼む
レジリエンス 困難の最中やその後に、状況に適応すること 支援を探しながら、自分が担う役割を調整する
回復 日常生活を送れる状態を取り戻していくこと 食事や日課を少しずつ再開する
心的外傷後成長 トラウマを経験した後に生じることがある、前向きな変化 新たな目的意識を持つようになる

コーピングとは、負担となる状況や、それに対する自分の反応に対処するための行動や工夫です。失業した後なら、必要な書類の手続きを小さな作業に分けたり、今後の選択肢を一緒に整理してくれる人に連絡したりすることが当てはまります。問題全体の解決には至らなくても、一時的に負担を和らげることがあります。

レジリエンスは、時間をかけて状況に対応し、適応していく、より広いプロセスを表します。最初の衝撃に対処することに加え、経済的な支援を探し、計画を見直し、無理なく続けられる日課を整えていくことなどが含まれます。

回復とは、日常生活を送れる状態を取り戻していくことです。身近な人との死別を経験した後、規則的に食事を取れるようになることや、人との会話に集中できるようになることも、回復の一部です。喪失を経験する前と、まったく同じ気持ちに戻る必要はありません。

心的外傷後成長とは、トラウマとなる経験に苦しんだ後、一部の人が自覚する前向きな変化を指します。大切にするものの優先順位が変わったり、人間関係が深まったりすることが例として挙げられます。ただし、誰にでも起こるものでも、起こらなければならないものでもありません。その経験自体が本人にとって有益だったという証拠にもなりません。

喪失から前向きな教訓を見いだせなくても、その後の生活に適応していくことはできます。回復までの道のりがまだ遠く感じられるときも、具体的な手助けを受けながら今日を乗り切ることには意味があります。

レジリエンスを支える5つの力

レジリエンスを具体的に理解するために、ここでは5つの力に分けて考えます。これはすべての人に当てはまる公式でも、必ず満たすべき5つの条件でもありません。幅広い概念を捉えやすくするための、一つの見方です。

1. 負担がかかった後に回復する

回復は、必要な日課を一つ再開できるくらいの安定を取り戻すことから始まる場合があります。

大変な1週間を過ごした後なら、食事を用意する、休息を取る、大切な用件の電話を折り返すといったことです。「すっかり元気になったか」ではなく、「今の自分には、どのくらいのことならできるか」と考えてみましょう。

いつもより忙しい一日を過ごした後なら、休むだけで十分かもしれません。一方、大きな喪失を経験した後には、継続的な支援を受けたり、自分が担う役割を大幅に減らしたりする必要がある場合もあります。

2. 頼れる相手や支援先を知る

支援には、友人に話を聞いてもらうこと、同僚に作業を分担してもらうこと、地域の移動支援サービスを利用すること、専門家に助言を求めることなど、さまざまな形があります。

必要な助けによって、頼る相手も変わります。親身になってくれる友人は孤独感を和らげてくれるかもしれませんが、住まいに関するトラブルの解決方法までは知らないかもしれません。必要に合った支援先が分かると、取れる選択肢が増えます。

利用できる支援が少ないからといって、その人自身に問題があるわけではありません。それは、その人が置かれている状況の問題です。

3. 困難な出来事を整理する

経験を理解するとは、何が起きたのか、今は何が大切なのか、自分で変えられることと変えられないことは何かを整理することです。

たとえば、求人に応募して不採用になったとき、今後に生かせるフィードバックと、すでに決まっていて覆せない結果を分けて考えることができます。不採用という結果だけで「自分には能力がない」と決めつけることとは異なります。

理解できないまま残る経験や、不公平だと感じる経験もあります。経験を整理するために、すべてに説明をつけたり、無理に良い面を探したりする必要はありません。

4. 状況の変化に合わせて調整する

適応とは、計画が現実に合わなくなったときに見直すことです。

家族に継続的な介護が必要になれば、それまでの予定どおりには動けなくなるかもしれません。以前の約束をすべて守ろうとするより、締め切りを相談し直したり、役割を分担したりするほうが役立つ場合があります。

進み方を変えることは、必ずしも目標を諦めることではありません。ただし、状況によっては目標そのものを変える必要もあります。

5. 対処できる困難に取り組み続ける

課題に取り組む意味があり、安全が確保され、練習や支援によって達成を目指せる場合には、粘り強さが役立ちます。

学生なら、助言をもらったり別の勉強法を試したりしながら、難しい科目の学習を続けることが考えられます。ただし、十分な睡眠や必要な配慮を得られず、学習量も無理のない範囲に調整できないまま続けるのであれば、事情は異なります。

これらの力が、すべて同じように育つとは限りません。 計画の見直しは得意でも、人に助けを求めることには抵抗がある人もいます。十分な支援があっても、挫折した後に日課を取り戻すのが難しい人もいます。

レジリエンスが状況によって変わる理由

レジリエンスは、本人の状態と周囲の環境が影響し合う中で発揮されます。どんな場面でも同じように使える、一定量の「心の強さ」ではありません。

たとえば、ある程度予測できる仕事のプレッシャーには、うまく対応できる人がいるとします。仕事の手順を理解していて、経験豊富な同僚にも相談でき、上司には優先順位を確認できます。しかし、初めて恋人との別れを経験したときには、仕事と同じ知識や支援が役立つとは限りません。先が見えない不安、日課の乱れ、心の支えだった相手がいなくなったことに苦しむ場合もあります。

だからといって、仕事で発揮していたレジリエンスが見せかけだったわけではありません。それだけ状況によって違いがあるということです。

状況への適応には、次のような要因が関わります。

  • 本人の状態や持っている力: 健康、気力、身につけたスキル、過去の経験、信念、感情的な反応を調整する力。
  • 人間関係: 信頼できる支援、役割の分担、助けを求めたときに解決に向けて一緒に考えてくれる人。
  • 生活を支える条件: お金、時間、住居、交通手段、無理のない仕事量、医療の利用しやすさ。
  • 社会的な条件: 安全、文化、地域とのつながり、差別を受けずに暮らせる環境。

車が故障しても、貯蓄があり、近くに公共交通機関がある人なら、不便で済むかもしれません。しかし、どちらもない人にとっては、仕事を失う危険につながる可能性があります。身近な人を亡くしたときには、忌引休暇を取れたり、食事の手助けを受けられたりすることで、日常生活を送りやすくなるかもしれません。いつもの慌ただしい朝でさえ、十分に眠った後と、介護で何日も睡眠不足が続いた後とでは、負担の感じ方が変わります。

選択肢が限られている人に「もっとレジリエンスを高めよう」と伝えるだけでは、本当に必要なものを見落としかねません。必要なのは考え方の変化ではなく、保育サービス、安全に働ける職場、利用しやすいケア、経済的な支援かもしれません。

続けることだけがレジリエンスではない

粘り強さが役立つのは、無理なく取り組める条件のもとで、大切な目標に近づけるときです。ただ耐え続けていることだけで、レジリエンスがあるとは判断できません。

難しい課題に取り組むことと、有害な環境を離れること

授業が難しいと感じる学生なら、教員に相談する、勉強法を変える、ほかの予定を減らすといった工夫ができます。そうした調整によって、無理なく取り組める見通しが立つなら、続ける意味があるかもしれません。

これは、脅迫や嫌がらせがある学校や職場、安全を損なわずには応えられない要求がある環境に、とどまり続けることとは異なります。保護を求める、環境を変える、可能であれば離れるほうが、状況に合った対応になる場合があります。

ただし、すぐに離れられるとは限りません。経済的に相手に依存していることや、介護を担っていること、ほかの選択肢が少ないことによって、行動が制限される場合もあります。そのようなときは、決断を急がせるよりも、支援につなげ、安全を確保するための計画を立てることが大切です。

一人で対処することと、人を頼ること

行けなかった予約を取り直す程度なら、一人で対処できるかもしれません。一方、立ち退き、深刻な病気、職場の安全に関わる問題は、一人の知識や権限、使えるお金や手段だけでは対応できない場合があります。

無理をしてでも続けようと決める前に、次の点を考えてみてください。

  • この目標は、今も自分にとって大切か?
  • この状況では、安全が十分に確保されているか?
  • 調整や支援があれば、現実的に前へ進めるか?
  • 続けることで、心身や生活への悪影響が大きくなっていないか?
  • 立ち止まったり、方向を変えたりするために、実際に取れる選択肢はあるか?

レジリエンスという言葉を、人に我慢を強いるために使うべきではありません。虐待、搾取、危険がある状況や、対処しきれない負担が慢性的に続く状況に耐えるよう、圧力をかける言葉ではないのです。

レジリエンスについての誤解

レジリエンスがあることは、落ち着いていて、明るく、何の影響も受けていないように見えることとは違います。つらさが表に出ていても、状況を支える行動を取ることはできます。

  • 泣きながら助けを求めることも、レジリエンスの表れになり得ます。 気持ちがいっぱいいっぱいでも、保育、移動、食事、専門的な支援の手配を進める人もいます。泣いているからといって、その行動の価値が失われるわけではありません。
  • 安定を取り戻すまでに時間がかかっても、弱いということではありません。 一見似た喪失を経験した2人でも、健康状態、安全、担っている役割、利用できる支援は異なります。回復までの時間を単純に比べることはできません。
  • 応えきれない要求から離れることが、適応の一つになる場合もあります。 安全に働けないと判断して追加の勤務を断ることは、気が進まない課題をすべて避けることとは違います。

感情を抑え込むこと、いつも前向きでいること、すぐに立ち直ること、誰にも頼らずに生きることは、レジリエンスの条件ではありません。何も変わらなかったかのように、以前の生活に戻る必要もありません。

痛みや悲しみ、先が見えない不安を抱え、一時的に普段どおりの生活が難しくなっていても、状況に適応していくことはできます。落ち着いて見えるかどうかだけでは、その人がどんな支援を得られるのか、生活を続けるためにどれほどの負担を抱えているのかは分かりません。

レジリエンスを無理なく育てる方法

レジリエンスを育てるとは、多くの場合、選択肢やスキル、頼れる支援を増やしていくことです。困難に直面しても傷つかない人になることではありません。

安定につながる小さな日課から始める

翌日を少し過ごしやすくする日課を、一つ選んでみましょう。決まった時間に食事を取る、眠る時間を確保する、軽く体を動かす、必要な用事の一部だけ再開するといったことが考えられます。

一時的に負担が大きかった場合は、慣れた日課を取り戻すことが役立つかもしれません。病気や深い悲しみを抱えていたり、住まいが不安定だったりする場合は、もっと小さなことから始めるか、人の手を借りる必要もあります。休息や食事を確保できるかどうかは、本人の自己管理だけで決まるものではありません。

頼れる相手や支援先を整理する

どんな助けが必要かに応じて、頼れそうな人や機関を整理してみましょう。

  • 気持ちを支えてくれる相手: すぐに助言しようとせず、話を聞いてくれる人。
  • 具体的な手助けを頼める相手: 食事、移動、育児、特定の作業を手伝える人。
  • 専門的な助言を求められる相手: 適切な資格を持つ専門家、職場の担当者、地域の相談窓口。
  • 緊急時の支援先: 安全や医療に関する緊急事態に対応する、地域の窓口や機関。

できれば、頼みたいことを具体的に伝えましょう。「もっと支えてほしい」よりも、「火曜日に予約した場所まで、車で送ってもらえますか?」と伝えたほうが、相手も引き受けられるかどうかを判断しやすくなります。頼み方や断り方に迷う場合は、アサーティブネス診断で、相手の意思も尊重しながら自分の希望や必要を伝え、無理のない線引きをする傾向を振り返ることができます。

頼れる人が思い浮かばなくても、自分を責める必要はありません。今は十分な支援がないということであり、利用できるサービスや地域とのつながりを探すことが、次の一歩になる場合があります。

計画には見直す時期と代替案を用意する

「何としてでも成功させなければ」と考える代わりに、「この方法を2週間試してから、仕事量を見直し、変える必要がある点を相談しよう」と考えてみましょう。

対処できる範囲の仕事であれば、上司と進み具合を確認する機会を設けられます。継続的に介護を担っているなら、今のやり方を続けられなくなる前に、代わりの支援を手配しておく方法もあります。

見直す時期を決めておけば、調整すること自体が計画の一部になります。調整が必要になったからといって、失敗したわけではありません。

無理に教訓を探さず、経験を整理する

次のような問いが、整理の助けになります。

  • 何が変わり、何を失ったのか?
  • 今も自分にとって大切なものは何か?
  • 自分が働きかけられることは何か?
  • まだ分からないのに、決めつけていることはないか?

友人関係が終わったときなら、「大切な関係だったから、失ったことが悲しい」と捉えてみることができます。「すべて無意味だった」「こうなったのには必ず理由があるはずだ」と考えるより、自分の経験に合っているかもしれません。

つらい経験を、無理に前向きな物語へ変える必要はありません。

無理のない範囲で、続ける練習をする

安全で、取り組む意味のある課題なら、負担を少しずつ増やしてみましょう。学習を再開する場合は短時間から始め、何が続けやすさにつながったかを振り返って、次の取り組み方を調整できます。

同時に、立ち止まる目安も決めておきましょう。健康状態が悪くなる、必要な休息が取れなくなる、危険が生じる、できる範囲で調整しても前進の見通しが立たないといった場合です。

個人の努力だけでは解決できない問題もあります。対処しきれない仕事量には、組織としての対応が必要です。日常生活に支障をきたすほどのつらさが長引いたり、悪化したりしている場合は、適切な資格を持つ専門家に相談してください。差し迫った危険があるときは、地域の緊急支援を求めてください。仕事上の負担が長く続き、消耗感や仕事から気持ちが離れる感覚、以前のように力を発揮できない感覚がある場合には、自己振り返りのための燃え尽き症候群(バーンアウト)診断が、専門家や職場の相談窓口に伝えたいことを整理する一助になるかもしれません。

レジリエンスを振り返る5つの質問

人生全体を評価しようとするのではなく、最近経験した一つの困難を思い浮かべてみてください。

  1. 挫折した後、次の一歩を踏み出せるくらいまで、調子を取り戻せるか?
  2. 連絡できる人やサービス、地域の支援先を、少なくとも一つ挙げられるか?
  3. 新たな事実から、当初の方法ではうまくいかないと分かったとき、計画を見直せるか?
  4. つらい経験を理解したり、自分にとっての意味を整理したりするとき、何が助けになるか分かるか?
  5. 意味のある粘り強さと、心身や生活への悪影響を大きくするだけの我慢を区別できるか?

答えにばらつきがあるのは自然です。仕事の問題なら誰に連絡すればよいか分かっていても、個人的な喪失については、どこに相談したらよいか分からないこともあります。これらは振り返りのための質問であり、診断や合否判定ではありません。

こうした違いをもう少し整理したい場合は、Testfyのレジリエンステストを使う方法もあります。自分の回答をもとに、回復、頼れる支援先、困難な経験の意味づけ、状況への適応、困難に取り組み続ける力について振り返るためのものです。トラウマの診断を目的としたものではありません。支援に関する結果が低くても、それは利用できる支援の少なさを反映している可能性があり、本人の欠点を示すものではありません。

次に考えたいのは、「自分にはレジリエンスがある、ない」と決めつけることではなく、今必要なものを一つ具体的にすることです。作業の手助けを頼む、締め切りを相談し直すといったことが、その一つになるかもしれません。

レジリエンスの質問票だけでは分からないこと

自己申告式の質問票に表れるのは、自分の現在の傾向をどう捉え、どう回答したかです。内面の強さを客観的に測っているわけではありません。

回答は、気分、最近の出来事、質問の解釈、率直に答えられたかどうか、文化、状況の変化などに左右されます。深刻な危機の最中と、具体的な支援を受けた後とでは、回答が変わることもあります。仕事を思い浮かべるか、家庭生活を思い浮かべるかによっても、自分の捉え方は異なる場合があります。

たとえば、住まいが定まらず先の計画を立てられないことと、普段の予定管理に苦労することは同じではありません。回答が似ていても、背景にある負担は大きく違う場合があります。

レジリエンスの質問票だけで、トラウマを経験したかどうかを判断したり、精神的な健康状態を診断したりすることはできません。回復を保証することも、今後起こるあらゆる困難への反応を予測することもできません。

つらさを感じていることや、スコアが低いことを、弱さ、人としての価値の低さ、うまく対処できなかった証拠として捉えるべきではありません。「自分は十分に強くない」ではなく、「今は具体的な手助けをほとんど得られていない」と捉えたほうが、必要な対応を考えやすくなります。

レジリエンスについてよくある質問

レジリエンスは生まれ持った特性ですか?それとも身につけられるスキルですか?

本人の傾向と、後から学べるスキルの両方が関係します。ただし、レジリエンスは状況に応じて変化する力やプロセスとして捉えるのが適切です。計画を立てるスキルは、混乱したプロジェクトを整理するのには役立つかもしれませんが、深刻な危機に直面したときの安全や医療、支援の代わりにはなりません。

レジリエンスがある人は動揺しないのですか?

いいえ。つらさを感じながらでも、状況に合った対応は取れます。難しい話し合いを前に不安を感じていても、伝えたい内容を準備したり、終わった後に話を聞いてもらえるよう誰かに頼んだりすることはできます。一歩を踏み出す前に、必ず落ち着いていなければならないわけではありません。

助けを求めることも、レジリエンスの表れですか?

適切な支援を利用すると取れる選択肢が増えるため、助けを求めることもレジリエンスの一部になり得ます。日常の用事を一人で済ませるのが合理的な場合もあれば、自分の知識では対応できない問題について、人に助言を求めるのが合理的な場合もあります。一人でできたかどうかだけで、対応の良し悪しを判断するべきではありません。

レジリエンスは学べますか?

柔軟に計画を立てる、自分の限界に気づく、助けを求める、感情的な反応を調整するといった、レジリエンスを支える力の一部は練習できます。ただし、できることは健康や安全、人間関係、生活を支える条件にも左右されます。練習によって、対処できる範囲の不確実な状況に対応しやすくなることはあっても、危険な環境そのものを安全に変えられるわけではありません。

粘り強さが役立たなくなるのは、どのようなときですか?

心身や生活への悪影響が大きくなっている、安全が損なわれている、必要なお金や体力などが尽きている、目標や環境に無理が生じているときは、続けるべきかを見直す必要があります。難しいからといって、すぐにやめるべきとは限りません。ただ、さらに努力することが、いつも答えになるわけではありません。

困難への対応で大切なのは、実際の状況に合っているかどうかです。支援があれば前に進めるときは続け、状況が変わったらやり方を調整し、負担が大きすぎるときは自分を守ることも、レジリエンスの一部です。